2012年2月11日土曜日 日本タロット占術振興会 研究会後記

「マルセイユ版に見る発想の転換/~ほほえみセラピストを目指して~ 占術から人生をユーモラスに生きる術(すべ)を学ぼう」
2011年の初回研究会では、「マルセイユ版からユーモアを学ぼう」という主旨でも一度開催しています。その種類が現在では既に600を越えると言われる数あるタロットの中でも、特にマルセイユ版には、人を「発想の転換」に導く優れた力がある。どこかユーモラスな表情、あり得ない情景・・・たとえば、アルカナ「愚者」の股間あたりに見られる動物など、なかなか各所の解説にはユニークなものがあります。人を笑わせたり、「あっ」と言わせる要素に富んだマルセイユ版、隠し絵にも匹敵する心理的な効果があるものとして、2011年1月に単発的に取り上げた次第です。

今回は、改めてタロットの発祥期から、アルカナ「愚者」における時系列による変化を見ていきました。 
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1300年代
 
1600年代
 
1900年代
 白雉を思わせる風貌  左同様、一般の人というよりは常軌を逸した人の風貌 一転して軽やかで希望的 


当日、読み合わせた資料は下記。時間の関係で割愛した部分もありましたが、ぜひ完了して、他の絵札も同様にアルカナごとに読み進めていくタロット学習、とても身になりますのでお勧めです。

●ヴィスコンティタロット日本語解説書
●「ジーンノブレのタロット解説書」
●「ジーン・ドダルのタロット解説書」
●マルセイユタロットのABC
●「秘伝カモワンタロット」学研
●「タロット象徴事典」国書刊行会
 
 当日は上記3枚でしたが、ここでざっと主催者が保有しているアルカナ「愚者」の画像を。。
     
     
ネコが幽体離脱して
愚者に変成しているようにも、、
 
絵札を眺めながら、参加者のみなさんに、アルカナ「愚者」に、あなたは何を思いますか?と、意見をうかがってみました。中には、この札が自分の札として出た場合は、「地に足が着いていないことの警告」的にとらえるというお話も。また、先日仕事の鑑定の中でこの札が「彼の気持ち」に出たのだが、どう解釈していいか・・というお話も。長く鑑定をされていらっしゃる方でも、戸惑いやすい「愚者」。 

研究会は、主催者の講座ではありませんから、主催者はレクチャーいたしません。意見、提案、アドバイス、何でも参加者のみなさんと交換し合ってもらえるよう、一参加者として会の司会進行を勤めます。そういう中で、当日の会の主旨からずれそうなご発言やご本人の偏った固定観念を感じた時には、合いの手を入れさせていただいたりも。

参加者のKさんが、具体的な鑑定について、困ったケースを話して下さいました。
「非常にタロットの出目は難しい案件。でも、なかなかそれをストレートに伝えられる状況ではなく、文字通り表情も暗く、うつむき加減になるばかりという状況にあって、どんな風に相談者の顔に笑みをもたらすことができるのか?」やはり、明るい話にもっていくにはと、相談者以上に苦悩するわけです。

各自にご意見をうかがってみました。

Aさん「わからない。自分のお客さんは大抵笑顔になって帰って下さるので、そういう悩みを抱いたことがない」

Bさん「かえって本題から逸れて、相談者個人の話、趣味の話などまったく別の話題に変えてみる」

Cさん「真正面からではなく、本題に類似した芸能人のケースなどを通して、さらにこちらから相談者の思いを問うてみる」

Dさん「井戸端会議的なくだけた雰囲気を出してみる、皇室ゴシップなどもありなのでは」
 
セラピストとしての質の向上を切磋琢磨させていただきたい主催者でもあり、相談者とのやりとりにおいて、直球ストレートではない変化球の付け方にも通じていきました。投げるほうは、単に「投げたボール」で、おそらくそれが早期解決に導くはずだという慢心があるのかもしれません。スピードばかりが速い球、「投げられたボール」を受けるほうには、いかばかりの衝撃が??? 直球ばかりになるということは、単に、受ける側の身になることを、忘れているだけなのでは、ないでしょうか。勝負球は、タイミングをはずせば裏目に出ます。やたら滅多に使うものではないのでしょう。ここだけは、これだけははずせないという決め球として、容易に出すべからずと、主催者肝に銘じた次第です。

また、タロットや占術が、問題の本質を突いて出ることは往々にしてあります。それでも、相談者は「決めつけられたくない」。
色々な状況があるでしょうが、類型に当てはめたパターンで問題を解決しようとする占術家がいれば、確かにその人は相談者に向き合っていない状態だと、言えるでしょう。

ケースバイケースの「さじ加減」が求められます。自分の経験則に頼りすぎていないか、常に鑑定師は自問自答し、自らの感情や思いを吟味する必要があるでしょう。それこそが、質の高い心理カウンセラーの姿勢でもあるのですから。

最後に「発想の転換=気づき」に際して、日ごろから心がけていることを皆にうかがい終了となりました。
参加者の皆様、遠いところから、またお忙しい中お集まりいただき、誠に、ありがとうございました。

次回はアルカナⅡの予定。5名以上で開催となります。お問い合せお申込〆切は、2/27月曜日

● 主催/日本タロット占術振興会
● 2012 年3 月10 日土曜日10 時スタート予定 事前の参加希望者とのすり合わせあり
● 場 所:ナディア・オフィス・池袋
● 参加費:一般 4,200 円 会員:3,150 円